万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
長意吉麻呂の物名歌
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
伊藤博
 ふりがな
いとうはく
 発行年月
1960/9
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
2
 掲載頁
1324
 巻番号
16
 対象歌番号
3824, 3825, 3826, 3827, 3828, 3829, 3830, 3831
 対象歌句番号

 歌作者データ
長意吉麻呂
 参考歌番号
27, 103, 104, 143, 144, 145, 276, 1673, 1718, 3364, 3367, 3512, 3521, 3824, 3825, 3826, 3827, 3828, 3829, 3830, 3831, 3834
 キーワード
物名歌,宴席,遊仙窟,山上憶良,宮廷
 論文要旨
長意吉麻呂は物の名や性質、状態を詠み込んだ歌を詠むが、その歌と詠み人意吉麻呂の特異性について論じる。これらの歌には中国文学の影響、特に遊仙窟との関係が見て取れるとする。また意吉麻呂には山上憶良との交流が想定でき、憶良の持つ遊仙窟を見ることができたと推定する。また意吉麻呂は忌寸の姓を持つが、これは渡来系氏族に与えられたもので、中国文学の享受に下地は存在したとする。だが、物名歌その物は、歌謡の中にもあり、これ自体は中国文学の享受だけでは説明できず、寧ろ歌としての物名歌の基盤はこちらに見るべきであるが、宴席での要求に応じて、即席で物名歌を詠むということに卓越し、専門的にそれらの歌を詠む歌人としての意吉麻呂を見るとき中国文学との拘わりを指摘することは意味があろうと論じる。"