万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「安良我伎麻由美」新考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
賀古明
 ふりがな
かこあきら
 発行年月
1960/9
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
2
 掲載頁
4355
 巻番号
14
 対象歌番号
3561
 対象歌句番号
3561-2
 歌作者データ

 参考歌番号
351, 1110, 1670, 2441, 2562, 2639, 2719, 3561, 3569, 3595, 3848, 4029, 4065, 4408
 キーワード
東歌
 論文要旨
万葉集巻14の3561番の歌の第二句「安良我伎麻由美」が何であるかについて考察し、この歌に込められた意に及ぶ。従来この第二句は、誤字説を基に「荒掻き真掻き」とする万葉考及びそれを受ける万葉古義、伊勢の国の方言を基に「まゆみ」を「地の干われて」とする本居大平の説、「荒ら忌み真忌み」とみる新考、「間読み」の意で「畝の間を読む」とする折口説など様々な見解が出されている。それを丁寧な考証により否定された上で、一句目は「金田門を」と訓め、ここに「を」とあることから二句目はそれを受けることが、考えられるとして代匠記に始まる「荒垣間ゆ見」と訓む説を支持し、「金門田を荒垣を通して見る」の意であると論じる。そしてこれは金門田の方から訪れる男を待つ女の心情の現れであもり、序詞の中にある詞としてだけ解されるものではないと指摘する。"