万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
伝誦過程の問題
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
松田好夫
 ふりがな
まつだよしお
 発行年月
1960/9
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
2
 掲載頁
113
 巻番号
1
 対象歌番号
25, 26, 3293, 3294, 3260, 3261, 3262
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
25, 26, 3293, 3294, 3260, 3261, 3262, 3438
 キーワード
伝誦,民謡,澤瀉久孝,東歌,吉野,天智天皇,天武天皇,巻一
 論文要旨
これは以前、松田氏が次の四首は25→26→3293→3260の順に伝誦され、その過程で本文が変更されていったと論じたことに対する、澤瀉久孝氏の反論を受けて、新たにこの四首の関係を論じたものである。澤瀉氏は3260→25→26→3293の順で伝承されたことを論じたが、まず「25→26→3293」とする所は両者一致すると指摘し、この関係の動かし難いことを述べる。その上で、澤瀉説では伝聞表現から直接表現そして伝聞表現と変化した語句が見られることを指摘し、直→伝→伝→伝と一貫した表現の変化を示すことができる自説を妥当とする。25が天武御製となったことは、大海人皇子時代の吉野での生活が関連づけられ、御製として載せられたと論じる。3293と3260との関係は「年魚道」「小治田」を大和の地名ではなく、「愛智」「尾張田」と尾張の地名と見れば解釈できると論じる。"