万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
万葉の人間
 論文サブタイトル
展望
 単著/共著
単著
 論者名
稲垣富吉
 ふりがな
いながきとみきち
 発行年月
1961/10
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
4
 掲載頁
7986
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
2, 28, 52, 53, 152, 記30, 記41, 記53, 紀22, 紀34, 紀77
 キーワード
大和三山,折口信夫,国見,古事記,日本書紀,舒明天皇,皇統,倭五王,編纂,天皇
 論文要旨
古事記、日本書紀に採られた歌謡の内、国見の歌と考えられるものが、五王時代に集中していることを指摘し、それ以外には万葉集の舒明御製歌まで見られないと論じる。その舒明御製の主題、構成、叙述をみると記紀歌謡の国見歌の結集的な歌といえると指摘する。この完成点は、同時に記紀歌謡から万葉歌への転換点ともいうことができるとする。舒明御製歌は雄略天皇に続いて載せられるが、これは万葉の編纂が舒明の皇統に繋がる者にとっての政治的な行為で、記紀の国見歌が雄略御製で終わり、それを嗣ぐ者が舒明さらには天智以下の天皇であるとの意図の現れであろうとする。また舒明を最後に天皇自身の国見歌は姿を消し、次に臣下による国土讃歌、宮殿讃歌が現れることも指摘する。"