万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
近江天皇を思ふ歌
 論文サブタイトル
額田王、天智天皇との関係をめぐって
 単著/共著
単著
 論者名
大島美鈴
 ふりがな
おおしまみすず
 発行年月
1961/10
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
4
 掲載頁
5561
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
13, 20, 21, 19, 112, 113, 151, 155, 488, 489, 1606
 キーワード
天智天皇,額田王,鏡女王,天武天皇
 論文要旨
額田王と天智天皇、さらには天武天皇との関係について論じる。天智天皇は、巧妙な陰謀と手段を取り得る冷酷残忍な人物との評価がなされることがある。そして、そこに大海人皇子の妻から、天武天皇の妻となった額田王を見た時、額田王を悲劇の主人公とする見方がなされるが、それが妥当でないことを指摘する。額田王の歌を見れば、その歌には素直さや客観的な冷静さとが感じられるとし、20、21番の歌の紫野での歌の贈答や、三山歌が詠まれたその時、天武、大海人の男性二人の間の確執の有無は不明だが、その間にあった一人の女性、額田王には鷹揚とした態度が認められるとする。また鏡女王と額田王との関係にも触れ、489が「私にはもう待つべき何ものもない」と詠む歌を夫・鎌足の死後の歌と指摘する。"