万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
上代における特殊仮名遣と発音
 論文サブタイトル
万葉歌を訓むために
 単著/共著
単著
 論者名
伊丹末雄
 ふりがな
いたみすえお
 発行年月
1964/6
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル
萬葉研究連合大會特輯
 発行所
美夫君志会
 発行番号
7
 掲載頁
131137
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
55, 264, 675, 1008, 1795, 1905, 2203, 2453
 キーワード
上代特殊仮名遣,古事記,表記,稗田阿礼,大野晋,宣命,音韻体系,歌経標式,正書法,書記,文字,音仮名,規律,規範
 論文要旨
萬葉集中に上代特殊仮名遣の認められべき事、自明のことである。がしかし、その特殊仮名遣に揺れが見られることも事実である。55番歌など「朝裳よし」は甲類キの「着る」と乙類キの「紀伊」とが類似音故に「紀人」に繋がると説かれている。しかし特殊仮名遣が認められる中、類似音という説明では納得できないとし、甲乙の区別が消滅するまで、厳密に発音と表記が一致していたと考えるのでなく、書記者によって、時代によって、そこには揺れがあったとする。その一例として、宣命内においてでさえ、甲乙の異同が確認できるとする。その様な中で、55番歌で示したキの甲乙の区別は、奈良時代既になくなっていたのでないかと説く。"