万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬葉集七夕歌訓詁二題
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
大島信生
 ふりがな
おおしまのぶお
 発行年月
1988/2
 発表雑誌名
皇学館論叢
 特集タイトル

 発行所
皇学館大学人文学会
 発行番号
21-1
 掲載頁
2135
 巻番号
10
 対象歌番号
2005, 2012
 対象歌句番号
2005-4,2012-4
 歌作者データ
人麻呂歌集
 参考歌番号
498, 501, 690, 766, 917, 942, 1269, 1318, 2010, 2011, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017, 2264, 2647, 2668, 2703, 2955, 2849, 2927, 2974, 3106, 3373, 3599, 3606, 3712, 3993, 4184, 4198, 4215, 4331, 4373, 4374, 4401
 キーワード
七夕歌,稲岡耕二,澤瀉久孝,係り結び,結句の句割れ,誤字説,借訓字,「干」の文字
 論文要旨
2005番の第4句「然叙年而在」、2012番の第4句「吾者年可太奴」について、塙書房本では、いずれも「年」の文字があるが、西本願寺本では2005番「手」、2012番「干」とある。前者は、稲岡耕二氏が「手」を「干」の誤りとして、シカゾカレテアリと訓んだ。その場合、シカゾの結びが結句の「秋待つ我は」の「秋待つ」となり、第4句を連用形にして、結句の中間で結びにするという異例の形となる。そこで、新たにシカゾカレテアルとする説を示した。2012番歌については、古写本の原文の「干」の文字を採り、アハカレカテヌと訓むべきとした。それは七夕以前の牽牛の立場の歌となる。かくして、両者とも「干」の文字となり、「離」の借訓字となる。"