万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「伎波都久乃乎加」
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
渡部和雄
 ふりがな
わたなべかずお
 発行年月
1964/6
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル
萬葉研究連合大會特輯
 発行所
美夫君志会
 発行番号
7
 掲載頁
5359
 巻番号
14
 対象歌番号
3444
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
17, 48, 257, 529, 2476, 3353, 3354, 3388, 3395, 3435, 3444, 3458, 3476, 3499, 3508, 3565, 4462
 キーワード
東歌,仙覚抄,東国,音韻変換,大野晋,常陸風土記,地名
 論文要旨
巻14・3444「伎波都久乃乎加」については現在なお未詳である。そこで、これを表記の面から東歌(東国語)に独自の音韻変化に着目し、その解明を試みる。これは「乎加」とあることから「伎波都久」は地名、場所に関するものと推測する。仙覚抄では「常陸国真壁郡」にその所在地を推定する。東歌の音韻変化のありようから「キハツキ」の可能性を指摘し、「キハ」を水際、山際の「際」と考え、「ツキ(ツク)」を付く、着くであるとし、水に接する陸地とする。この語構成、未だに茨城・福島県などで「川ッツキ」などの方言が確認できる。所在地は仙覚の指摘するように常陸風土記を見るに、「枳波津久岡」があり真壁郡を比定する。"