万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
人麻呂に於ける映像と思考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
神田秀夫
 ふりがな
かんだひでお
 発行年月
1966/1
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
9
 掲載頁
1724
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
30, 198, 501, 502, 503, 793, 2375, 2390, 2415, 2445, 2467, 2480, 2495, 3481, 古今469, 古今481, 古今495, 古今594, 古今677, 古今679, 古今794, 古今906
 キーワード
柿本人麻呂,修辞,表現,古今和歌集,歌謡,畳音,掛詞,枕詞,序詞,旋頭歌,踏歌,源氏物語初音,催馬楽
 論文要旨
万葉集の歌、特に人麻呂の歌の表現方法について論じる。萬葉の歌は、映像による思考であり、そこには具体的なイメージを頭に浮かべながら物を考えているのである。同音の異語を重畳させる場合(序詞など)、2467番では「百合」が「後(ゆり)」を導くが、「百合」は恋愛対象である相手の女性を想起させる具体性を有している。掛詞においても同様で、単なる技巧ではなく、映像の抽出と、事象の叙述とを同時に行い得るものとして機能している。萬葉の映像の具体性は、古今集以降では正に技巧となり、映像に具体性を持つことは少なくなって行く。ここに萬葉歌、特に人麻呂の歌の特異性、自然物の映像に人間の事象を結びつけ考える、詩的メタフィジックを認めうると論じる。"