万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
繁栄と落魄
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
高木市之助
 ふりがな
たかぎいちのすけ
 発行年月
1966/1
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
9
 掲載頁
16
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
23, 24, 25, 27
 キーワード
人間社会,繁栄,落魄,詩文芸,詩精神,人間精神,天武天皇,麻続王,作者,共感
 論文要旨
繁栄と落魄、それは人間社会を無条件に又現実に規制する。しかし人間はこれを克服しようと努力を続ける。こうした克服の意欲は文化という領域において根本的契機をなす。ではこの努力は、文学、特に万葉集という日本文学の特定の領域ではどのように形成乃至造形されているか。その実例を集中に求めることを主題とする。多く繁栄はレジュア生活につながりアンニュイへと陥り、落魄は権力意識を伴い驕慢的乃至追従的態度を誘う。だが、中にはこれに反し繁栄落魄にあってもこれを克服し、詩精神を創造し得る場合もある。この繁栄の実例を巻1・27天武帝の吉野行幸時の歌に見、落魄の例を巻1・23、24の麻続王に認め、詩文芸・人間精神の伸長について論じる。"