万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
来ゐつつ鳴くは都鳥かも
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
真鍋次郎
 ふりがな
まなべじろう
 発行年月
1966/12
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
10
 掲載頁
4351
 巻番号
20
 対象歌番号
4460, 4461, 4462
 対象歌句番号

 歌作者データ
大伴家持
 参考歌番号
318, 865, 1415, 1859, 4460, 4461, 4462
 キーワード
大伴家持,伊勢物語,東下り,都鳥,萬葉集古義,萬葉集略解
 論文要旨
大伴家持の巻20・4460、4461、4462の三首の歌について論じる。まずこれら三首を「音しば立ちぬ」、「かぢの音」、「来ゐつつ鳴くは」から聴覚に基づく、夜分宿舎での望郷の念を主題とする連想による歌とみ、三首を関連づけない新考の説を、また視覚の介在を指摘する全釈などの説を不適とする。ついで、都鳥をどの様な点から導き出し得たのかについて、古義の説に疑問を提示する。それを大系今昔物語東下りの段の注(佐藤良雄)を示し、ミヤを鳴き声、コは呼コ鳥、鵺コ鳥などの一種の愛称とみ、その鳥の鳴き声「ミヤ」を聞いた家持の咄嗟に機転を利かした歌であると、伊勢物語東下りの状況なども示しつつ論じる。"