万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
人麻呂の転義的(懸詞的)枕詞
 論文サブタイトル
音と意味との関わりから
 単著/共著
単著
 論者名
八木京子
 ふりがな
やぎきょうこ
 発行年月
1999/3
 発表雑誌名
美夫君志
 特集タイトル

 発行所
美夫君志会
 発行番号
58
 掲載頁
1326
 巻番号
1
 対象歌番号
41, 219, 264, 1699, 2361, 2428, 2436, 2444, 2499
 対象歌句番号

 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号
29, 36, 135, 194, 196, 199, 207, 210, 212, 213, 215, 239, 252, 254, 429, 430, 1093, 1094, 1268, 1277, 1279, 1282, 1283, 1284, 1287, 1696, 1704, 1706, 1709, 1795, 1798, 1815, 1816, 2178, 2424, 2427, 2428, 2429, 2430, 2453, 2456, 2473, 2478, 2512, 2853, 2857, 2863, 3309, 記14, 記91, 記103, 紀12, 紀23, 紀24, 紀44, 紀45, 紀94, 紀96, 記31, 記87
 キーワード
柿本人麻呂,枕詞,懸詞,掛詞,転義的枕詞,懸詞的枕詞,同音異義語,西郷信綱,音,意味,稲岡耕二,人麻呂作歌,固有名詞,文字,略体歌,非略体歌,橋本四郎,訓仮名,仮名,音節
 論文要旨
人麻呂の懸詞的枕詞について、作歌、歌集歌、また記紀の歌謡との比較において論じる。作歌に用いられる懸詞的枕詞の被枕詞に表記される文字が、一義的に被っていく固有名詞ではなく、下接していく歌の主調に関わる文字を優先させるのに対し、略体歌の被枕詞はそれにとっての一義的要素、つまりは固有名詞及び普通名詞を一つの単位として、そちらの音を優先させて表記する傾向を指摘する。また以上のことから導き出される結論として、略体歌また記紀に使われる懸詞的枕詞が、音を直接的媒介として被枕詞との関わりを成立させるのに対し、作歌の懸詞的枕詞が、歌一首全体が醸出する意味との関わり(意味喚起性)において成立していくことを説く。"