万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
御津の崎の恐しこき浪
 論文サブタイトル
二四九番歌小考
 単著/共著
単著
 論者名
寺川真知夫(寺川眞知夫)
 ふりがな
てらかわまちお
 発行年月
1987/10
 発表雑誌名
花園大学国文学論究
 特集タイトル

 発行所
花園大学国文学会
 発行番号
15
 掲載頁
117
 巻番号
3
 対象歌番号
249
 対象歌句番号

 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号
63, 4331, 4336, 4360, 894, 895, 896, 1453, 3333, 3593, 3594, 3627, 3722, 4245
 キーワード
難波津,堀江,波
 論文要旨
人麻呂の羈旅歌八首の冒頭、二四九番歌は難訓歌で、詠出時点も旅への出発直後か、帰着直前か説が分れるが、「御津の崎浪を恐み」の浪だけは一致して「風の起こした波浪」と解する。しかし、御津の崎は仁徳記紀から堀江の江口北岸、浪は神武即位前記紀にいう「いと速き潮」、つまり淀川等の水流と重なった引潮と考える。したがって、本歌は潮合が叶い、当日の目的地を告げて海に漕ぎ出す時の緊張感を詠んだ歌といえる。"