万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
独りのみきぬる衣の
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
佐竹昭広
 ふりがな
さたけあきひろ
 発行年月
1951/10
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
創刊号
 掲載頁
2631
 巻番号
15
 対象歌番号
3715
 対象歌句番号
3715-2
 歌作者データ

 参考歌番号
1635, 3364, 3512, 3521, 3824, 3857, 拾遺集720
 キーワード
きぬる,「着」と「来」,かけことば,「恋」と「蓮」,カールグレン,小島憲之
 論文要旨
3715「一人のみ伎奴流」の解釈について、「一人のみ着ぬる衣」では「一人のみ」が落ちつかず、この句を「紐解かば」へつないでも「着ぬる」の語がひっかかり、「一人のみ来ぬる」では一二句の関係はスムーズで第五句の「家遠くして」ともよく照応してはいるものの、「来ぬる」を受ける語が「衣」であるのは唐突すぎ下へのつながりが悪い。そこで、拾遺集720の「来」と「着」をかける用法に注目して、「伎奴流」を「来」と「着」の「かけことば」と解することそ指摘。集中には他にも「かけことば」が見いだせ、3857左注の「係恋実深」を遊仙窟の「蓮子実深」を典拠とし、「恋」と「蓮」とを「かけことば」にしていることを指摘して、解釈の参考としている。"