万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「草等良牟」考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
加藤順三
 ふりがな
かとうじゅんぞう
 発行年月
1952/1
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
2
 掲載頁
2830
 巻番号
19
 対象歌番号
4172
 対象歌句番号
4172-3
 歌作者データ
大伴家持
 参考歌番号
1272, 1755, 1942, 1943
 キーワード
草とる,くず引く,時鳥,葛,草
 論文要旨
難解とされている4172番歌第三句「草等良牟」の句の解釈について考察する。1943番歌の「吾草取有」の解釈について、1942番歌と1943番歌を問答歌として捉え、両歌の対応から葛引くと同じ意味で使われていることを指摘する。夏葛を引きその繊維で衣服をつくることは古代生活の自然な現象であり、生活物資中重要なものに対して固有名詞を用いず、夏葛を引くわざを草とるといって通用したとする。時鳥の鳴く月明の頃は、夏葛を引く時節であり、その作業と季節感と恋愛感情とが一首の主題をなしていると考察する。"