万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「片思ひを馬にふつまに」の歌私解
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
阪倉篤義
 ふりがな
さかくらあつよし
 発行年月
1952/1
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
2
 掲載頁
3139
 巻番号
18
 対象歌番号
4081
 対象歌句番号
4081-1,4081-2
 歌作者データ
大伴坂上女郎
 参考歌番号
302, 694, 3868, 3929, 4348
 キーワード
フツマ,尾母音の脱落,岸田武夫,カタフ
 論文要旨
巻18・4081を解釈するにあたり第二句「布都麻」の語について音韻変化を再検討し、従来の母音脱落によるフトウマ(太馬)説を否定。フツマニは副詞的に「すべて」の意味を持つと解釈する。また第四句の「加多波牟」は「カタフ」などにみるカタを基に派生した語で、「心を寄せて親しむ」という心的態度を表現する語であることを述べる。同句の「比登」「牟可母」の語意解釈も併せて、一首は独り都に残った女郎が娘婿の上を苛立たしいまでになつかしく遠くから思いやる姿が描かれており、中年女性らしい焦心となげきをよみ取るべきとする。"