万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬代に過ぎむと念へや
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
内田曉郎
 ふりがな
うちだあきお
 発行年月
1953/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
7
 掲載頁
7678
 巻番号
2
 対象歌番号
199
 対象歌句番号
199-143,199-144
 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号
315, 423, 595, 911, 1531, 3228, 4508
 キーワード
反語表現,萬代に,入子型構造,山田孝雄,齋藤茂吉,次田潤,渡辺實,強調的表現
 論文要旨
199番歌の「萬代に過ぎむと念へや」が反語であることは、周知の通りであるが、その「萬代に」のかかりかたは明らかでない。従来の論では「萬代に」で中止してそこに省略があるとし、「や」は「過ぎむ」以下にかかるとしている。1531番歌の「萬代までに忘らえめやも」という表現について、「萬代までに」が「忘らえめやも」の反語までかかってゆく修飾法であると検証し、199番歌も同様であると考える。つまり、「萬代に過ぎむと念へや」は、「萬代に」が「栄えむ」などのことばにかかる所を正反対の、「過ぎむ」に続いたために反語となった強調的表現なのであるとする。"