万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
助動詞「たり」の形成について
 論文サブタイトル
「てあり」と「たり」
 単著/共著
単著
 論者名
春日和男
 ふりがな
かすがかずお
 発行年月
1953/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
7
 掲載頁
5167
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
50, 95, 158, 183, 825, 831, 829, 897, 2281, 3601, 3736, 3851, 3910, 4080, 4014, 4066, 4129, 4268, 4303, 4331, 4125, 4375, 記60, 紀96, 紀103
 キーワード
助動詞,タリ,テアリ,アリ,存在詞,完了,存続,字余り,韻文,散文,宣命
 論文要旨
存在詞「アリ」と「テ」とが融合した「タリ」について、その発生状況について論じる。記紀歌謡と萬葉集でのその使用例からして、タリはテとアリから生じたものとし、タリが歌の字余りに関与しないことから、タリは歌詞を整えるために歌謡の中における音約から生じた韻文的用語(歌語)の可能性を指摘する。宣命でのタリとテアリの出現数からもそのことが窺えるとする。タリとテアリと活用形の数を対比させた時、歌も宣命も連体形が体言に接する時には一様にタルとなることが知られるとし、形容詞的修飾の職能を先行動詞に付与するものと見ることが出来るとする。タリはナリ等に比べ、その発生は遅れるとみられるが、その発達は急激であり、タリの持つ効用とその頻度に関係するとする。"