万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「何時辺乃方」考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
野中春水
 ふりがな
のなかしゅんすい
 発行年月
1953/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
8
 掲載頁
4046
 巻番号
2
 対象歌番号
88
 対象歌句番号
88-4
 歌作者データ
磐姫皇后
 参考歌番号
85, 86, 87, 491, 574, 894, 904, 1225, 1720, 1931, 2385, 2632, 2883, 3004, 3277, 3313, 3605, 3624, 4488
 キーワード
いつ,何時,澤瀉久孝,恋やむ,磐姫皇后御作歌,邊,へ,いつべ,方,時の要素
 論文要旨
88番歌の「何時邊乃方」の訓と意義について、「いつ」を時間と考え、「へ」を独立させた契沖の「いつ」説を論証する。第五句の「我恋將息」に注目し、恋息むという表現が時を背景にしている点、この歌が、磐姫皇后御作歌の四首連作の中の一首と見るとき、時間的なものと見るのが自然であると考えられる点、「何時」と書かれた場合にはつねに「いつ」とよみ、時を表している点を根拠とする。また、「邊」「方」を時間的な要素をもつ語であるとし、「何時邊乃方」は「いつべのかた」と訓み、契沖の「へ」を独立させる点において論を異にする。"