万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
上代歌謡語釈小考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
曽田文雄(曾田文雄)
 ふりがな
そだふみお
 発行年月
1953/1
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
9
 掲載頁
5557
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
催馬楽3, 三代実1, 古今1014, 家持集297
 キーワード
高野山光明院所蔵の蘇悉地羯羅経,心またぐ,またぐ心
 論文要旨
催馬楽3の「古々呂毛萬太以介牟」には様々な説があるが、「またいけむ」について適切な解釈が見受けられない。そこで筆者は、高野山光明院所蔵の蘇悉地羯羅経上巻の寛弘五年点(朱点)に、「跳驀」が「ヲドリマタガル」と仮名が施され、類聚名義抄にも「驀」に「マタガル」あるいは「マタグ」と訓まれている「驀」字を催馬楽3の「またい」にあて解釈すべきであると解釈する。また、三代実録1番歌の歌句の切り方は、「あがりをどり」と「越えて」と二語に切り離していたが、先に述べた「跳驀」の承保元年点(白点)には「ヲドリコユ」という訓が見え、「跳驀」が熟語として存在していたことが知られる。よって、「あがりをどり」と「越えて」の二語を続けるべきであり、そうすることで、歌としてもより整った形になると説く。"