万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬葉集講話 十
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
沢瀉久孝(澤瀉久孝)
 ふりがな
おもだかひさたか
 発行年月
1954/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
11
 掲載頁
3441
 巻番号
2
 対象歌番号
137
 対象歌句番号

 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号
131, 133, 135, 136, 138, 172, 180, 195, 209, 838, 844, 1291, 1458, 1468, 1507, 1509, 1640, 1867, 2013, 3090, 3178, 3471, 3575, 3634, 3800, 3844, 3993, 4143, 4223, 4418, 古今289, 古今304, 新古今132, 続後拾遺116, 新千載621, 新千載628
 キーワード
依羅娘子,妻,落黄葉,訓添,古今集,小島憲之,小清水卓二,須臾,勿散亂會,な―そ,龜井孝,ミダル,マガフ
 論文要旨
人麻呂石見相聞歌、第二長歌の反歌二首のうちの一首、137番歌について、訓の問題を中心に論じる。第二句「落黄葉」では、「落」の訓を、集中の花・もみちに「落つ」といった仮名書の例、及び「落」の字の用例の検討から、チルと確定。さらに、古義の脱字説(散合、散相の例から「合」「相」の字が脱落したとする)に対して、助動詞の訓添の例が人麻呂作に珍しくないことより、継続の助動詞「ふ」の訓添を認め、チラフモミチバと訓を定めた。第四句「勿散亂會」においては、二つの動詞の連用が間に入る場合の「な―そ」の用例、「乱」の字の読例、また「散りまがふ」という言葉の用例の考察から、チリナマガヒソとの訓を定めた。また、一首中に「散らふ」「散りなまがひそ」と同語を重ねた、その語意・語調に、しきりに散るもみぢの美しさが遺憾なく示されていることを指摘する。"