万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「心もとけて」
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
大野雍煕
 ふりがな
おおのやすひろ
 発行年月
1954/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
12
 掲載頁
3442
 巻番号
8
 対象歌番号
1661
 対象歌句番号
1661-4
 歌作者データ
紀小鹿女郎
 参考歌番号
18,20,29,33,93,94,95,105,144,396,524,526,651,671,710,712,909,1089,1124,1175,1484,1498,1533,1612,1753,1757,1789,1825,1896,2159,2424,2434,2602,2851,3144,3617,3807,3940,4074,4306
 キーワード
抒情歌,相聞,抒情歌における心情表現,視覚的把握による自然詠,西郷信綱,山崎馨,開,ココロトケル,ヒモトク
 論文要旨
万葉集の抒情歌において、作者の心情を表現する場合、環境としての自然に誘発されて、創作主体者が、「心情を発し」「情を述べる」という一類型を指摘する。1661番歌もその類型に属するものであり、上三句は、視覚的把握による実感を発想の序として詠じ、下二句に、その心情を表現したものとして解するべきであるとする。このような心情表現の一類型を想定した時に、「心開而」の訓について従来の説には従いがたいとし、まず、「ココロトケル」という用例に着目し、さらに「ヒモトク」の諸例から「開」と「解」が通じることを類推し、訓をココロモトケテと定める。"