万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
奈加弭考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
吉永登
 ふりがな
よしながみのる
 発行年月
1954/10
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
13
 掲載頁
6870
 巻番号
1
 対象歌番号
3
 対象歌句番号
3-9,3-17
 歌作者データ
中皇命
 参考歌番号
記99
 キーワード
奈加弭,金弭
 論文要旨
巻1・3番歌中の二カ所用いられる「奈加弭」について、従来様々な説があり、定説とすべきものがない。記99番歌の「加那須岐」が古写本間で「加」と「那」とが前後している点に着想を得て、「奈加弭」が「加奈弭」の誤りではないかとする。そこで、金弭すなわち、金属製の弓弭の存在を確認した結果、金弭は歌の作られた舒明天皇の頃には実用的意義を失い、贅沢な装飾品となっていたと考える。それゆえに、歌にあるように、金弭の音は特別なものであったと考えられ、一首を矛盾なく解することができるとした。"