万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
叙景歌と人麻呂
 論文サブタイトル
その成立の契機としての「靡けこの山」
 単著/共著
単著
 論者名
大浜厳比古(大濱嚴比古)
 ふりがな
おおはまいつひこ
 発行年月
1957/10
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル
人麻呂特集号
 発行所
萬葉学会
 発行番号
25
 掲載頁
2638
 巻番号
2
 対象歌番号
131
 対象歌句番号
131-39
 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号
1690, 1691, 1688, 1689, 1692, 1693, 1694, 1695, 3242, 1263, 1088, 1089, 1709, 216, 1745, 1746, 1121, 2142, 133, 225, 1668, 2, 3331, 3222, 1511, 15, 8, 1232, 1784, 4265, 39, 235, 240, 2661, 2663, 記85
 キーワード
叙景歌,人麻呂,自然,折口信夫,土橋寛,羇旅歌,靡けこの山,寿歌,黒人,よみ歌,呪力信仰,真の文学,清水克彦,呪力文学,琴歌譜よみ歌,現人神信仰,妹が門見む,森本健吉
 論文要旨
 叙景歌の成立が、前代の呪力文学の世界(共通感情の世界)から解放され詩人の目を以て、自然を把握する真の文学の世界(個人感情の世界)への転換がなくては考えられないことを指摘し、その契機が巻2・131番の結句「靡けこの山」にあることを論証する。さらに、絶対に動かない山に向かって「靡け」という強い命令表現を人麻呂に用いさせるエネルギーとなったのは、天皇への現人神信仰であり、神々や精霊のやどり、信仰・禁忌をも忘れさせてしまう恋愛の情であると論じた。"