万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
葦垣の思ひ乱れて
 論文サブタイトル
枕詞「葦垣の」考ノ内
 単著/共著
単著
 論者名
賀古明
 ふりがな
かこあきら
 発行年月
1958/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
27
 掲載頁
918
 巻番号
13
 対象歌番号
3272, 1804
 対象歌句番号
3272-21,22,1804-23,24
 歌作者データ

 参考歌番号
679, 724, 1314, 2365, 2565, 2620, 2764, 3146, 3204, 3273, 催30
 キーワード
葦垣,思ひ乱れ,玉緒,解衣,朝髪,苅薦,刈草,山菅,菅根
 論文要旨
枕詞「葦垣の」は、葦の垣根の穂の乱れやすい実態から「乱れ」の語を引き出す比喩性の枕詞というだけでなく、「葦垣」が物そのものとして一首の歌意に直接関連すると指摘。集中の用法、意義から「葦垣」は忍ぶ恋の場で、その恋情表現において用いられることを示す。また、「思ひ乱れ」にかかる枕詞「玉緒之」「解衣之」「朝髪之」等も同様に恋情表現句としての内実を持つ語であり、「苅薦之」「刈草之」「山菅之」「菅根之」などは、女体の比喩素材として 本植物が多用されるとして、枕詞「葦垣の」は恋情発想の表現契機としてのその性格により、恋情表現語句「思ひ乱れ」にかかるものであると述べる。"