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論文要旨 |
遊仙窟の及ぼした万葉集への影響の例として、筑前國志賀白水郎歌十首の詞書にみられる「津麿曰・・・容齒衰老、不堪海路、故来*候、願垂相替矣」をあげる。この部分は遊仙窟の「此処有神仙之窟宅、故来*候・・・賜恵交情、垂聴許」を借用している。左注にある、「故来」の「故」を「わざわざ」の意にとるべき点、遊仙窟では「幸」とあるのを、左注では「願」にかえた点から、遊仙窟語を借用しただけでなく、原文をよく理解していたことがうかがえる。"
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