万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「見所久思」考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
西宮一民
 ふりがな
にしみやかずたみ
 発行年月
1959/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
32
 掲載頁
5457
 巻番号
14
 対象歌番号
3362
 対象歌句番号
3362-2
 歌作者データ

 参考歌番号
3451, 3509, 3554, 3558
 キーワード
東歌,ソ
 論文要旨
巻14・3362番歌の第二句「見所久思」の訓について「見スグス」と処理されてきたのは東歌の特殊仮名遣や清濁の「混乱」を理由にするもので根拠に乏しいと指摘し、改めて検討する。東歌における「所」(乙類ソ)の仮名遣は異例の甲類ソについても他に正規の乙類ソもあり両用されることにより問題はなく、基本的に甲乙の書きわけが厳重であることを述べる。「所久思」は「退ク・ス」の語構成であって「久」の清濁は直接問題とならないことを示しつつも、「久」を清音クと訓む点についての考察を加える。以上により、当該句は「見退(そ)くし」と訓んで遠く見やる意とする。"