万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
筑波嶺に雪かも降らる
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
木下正俊
 ふりがな
きのしたまさとし
 発行年月
1959/10
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
33
 掲載頁
4143
 巻番号
14
 対象歌番号
3351
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
2529, 夫木15658, 袖中662, 山家鳥虫歌
 キーワード
否をかも,雪,白
 論文要旨
巻14・3351番歌の解釈には「筑波嶺に雪が降った有様を見て詠んだもの」「かなしき児ろの乾す布を見ての作」の二説がある。私注を除く諸注釈書が前者をとるところ、後者の可能性を考えた。第三句目「否をかも」を間に挟んだ、2529番歌の例と同様、後の句が事実に即するという語法的特徴をふまえ、また布曝しや花の景色が雪景と見まがえることを詠んだ民謡の、「前言を否定し、実景の後句を強調する」類型と照らし合わせて、当該歌の第四五句「かなしき児ろの乾せる布」を見ての作と解釈する。"