万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬葉集第十五番の歌「渡津海乃……清明己曾」のよみについての私見
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
亀井孝
 ふりがな
かめいたかし
 発行年月
1960/1
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル
澤瀉久孝博士古稀記念号
 発行所
萬葉学会
 発行番号
34
 掲載頁
5459
 巻番号
1
 対象歌番号
15
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
133
 キーワード
愛語,古典の美,沙,彌,落日,意味的単位,心理的時間,こよひ,山田忠雄,われ,月夜,イリヒサシ,イリヒミシ
 論文要旨
万葉集第十五番歌の一首全体の構図を展開する契機として、「海」「雲」「落日」「月夜」があるとし、夜がすでにそこに理解されていることを確認した。歌がつくられたのは、「こよひ」「入り日見し」の語の考証から、夜に入ってからと考え、第五句を「…アケコソ」と希求の表現とした。その結果、「わたつみノ/とよはたくもニ/イリヒミシ/こよひノつくよ/きよく(さやけく)あけコソ」という私訓を示し、海上の重畳たる雲に落日を見たその夜において、明朝の天気が晴れたものであることをのぞんでうたった歌で、その「今夜」は月のある晩であると解釈した。"