万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
石中の死人を見て作れる歌
 論文サブタイトル
人麻呂における歌の實用的性格について
 単著/共著
単著
 論者名
清水克彦
 ふりがな
しみずかつひこ
 発行年月
1961/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
40
 掲載頁
5061
 巻番号
2
 対象歌番号
220, 221, 222
 対象歌句番号

 歌作者データ
柿本人麻呂
 参考歌番号
36, 252, 304, 426, 紀104
 キーワード
狭岑島,石中の死人,行路死人
 論文要旨
220番歌は、一般に前半部が国土讃美の道行き的叙述性を持ち、後半部の水死人や、その妻に対する同情の表明を主眼とすると考えられるが、両者の関わりが不可解であった。諸注釈書の人麻呂の体験的恐怖の感情に支えられた旅先への畏怖とする考え方や、死者への恐怖に基づく「信仰」との見方を退け、官人人麻呂の丈夫としての自負を基調とする歌であり、天皇をはじめとする公衆の場で旅中の特異な感情体験を報告するという実用性がその背景にあると論じる。 "