万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
仙媛贈答歌の性格
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
清水克彦
 ふりがな
しみずかつひこ
 発行年月
1962/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
43
 掲載頁
1626
 巻番号
5
 対象歌番号
853, 854, 855, 856, 857, 858, 859, 860, 861, 862, 863
 対象歌句番号

 歌作者データ
大伴旅人,山上憶良
 参考歌番号
21, 96, 67, 68, 99, 100, 810, 811, 853, 854, 855, 856, 857, 858, 859, 860, 861, 862, 863, 868, 869, 870, 893, 1312, 2508, 2568, 2909
 キーワード
大伴旅人,山上憶良,贈答歌,遊仙窟
 論文要旨
「松浦河に遊ぶ」と題された11首の歌は、従来自明のこととして虚構と解され、作者についての問題が中心となってきた。ここではこの歌々が虚構としてどのような構成を持つかを中心に論じ、併せて作者についても付言するとする。序については今までも遊仙窟の影響が指摘され、このこと自体虚構としての在りようをしめすとする。それに加え、この贈答の在りようが通常の男女の贈答とは異なっており、実際の男女の贈答は心情の対立と和合を持つが、ここには対立も和合もないことから、作者の思う女性像と風流の感情が詠まれているだけで、これが虚構を示すものと指摘する。そして、この風流の詠み方は憶良ではなく、旅人の歌に近いものと見なされるとする。これは後に載せる868以下三首の憶良の歌の心情からも指摘できるとする。"