万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
上代傳承試論
 論文サブタイトル
聖徳太子片岡説話をめぐって
 単著/共著
単著
 論者名
高壯至
 ふりがな
こうそうし
 発行年月
1964/10
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
53
 掲載頁
121
 巻番号
3
 対象歌番号
415
 対象歌句番号

 歌作者データ
上宮聖徳皇子
 参考歌番号
142, 196, 197, 198, 228, 431, 971, 972, 1747, 1748, 1749, 3339, 3340, 3341, 3342, 3343
 キーワード
片岡説話,伝承,伊藤博,日本書紀,日本霊異記,異伝,中西進,上宮聖徳皇子傳補闕記,家永三郎,膳臣家記,調使家記,聖徳太子傳暦,調使麿,法隆寺,顯眞得業口決抄,法隆寺良訓補忘集,關晃,保井芳太郎,地堺,松村武雄,秋葉隆,飢人救濟譚,眞人邂逅譚,津田左右吉,神仙説,高僧傳,上宮聖徳法王帝説,澤瀉久孝,竹原井,植松茂,益田勝實
 論文要旨
聖徳太子片岡説話の形成過程を、次のように推考する。昔から神聖な地として比較的知られていたと思われる法隆寺領境の片岡に対して、地堺信仰としての神聖感が、法隆寺側の人々によって観念されており、その領境を巡行する霊格として、聖徳太子の片岡遊行が語られ、遊行に付随して、飢人救済譚と真人邂逅譚ができ、さらに両者は一つにまとめられ、真人邂逅譚には神仙説や高僧説を模する部分が二次的に付加された。また、以上のように形成されてきた片岡説話は、調使氏が自分たちの法隆寺における地位の本縁譚として、調使家記に語ったものであり、日本書紀、萬葉集、日本霊異記は各々の世界に適合するように、この家記を改編し、それぞれ独自の所伝を作り出していったという異伝の実態をも論証した。"