万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
竹取翁歌ところどころ
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
橋本四郎
 ふりがな
はしもとしろう
 発行年月
1965/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
55
 掲載頁
5563
 巻番号
16
 対象歌番号
3791
 対象歌句番号
3791-31,3791-40,3791-41,3791-54,3791-55,3791-59,3791-104
 歌作者データ

 参考歌番号
382, 517, 778, 1059, 1588, 1738, 1823, 1858, 2103, 2633, 2710, 3006, 3284, 3411
 キーワード
之,者,鶴久,禁,サヘ,杲,ナル,イサ
 論文要旨
巻16・3791番歌の竹取翁の歌について、長歌中の句を取り上げ、訓読を施す。第三一句「丹穂之為衣丹」の之を尼崎本に「ゝ」とあるのを採用して「ニホホシ」と訓み、ニホフに対する他動詞ニホハスが名詞「衣」の一部をなすと考える。第四十、四十一句「打栲者経而織布」について副詞ウツタヘニと解するのは、否定表現との呼応が見られぬ当該箇所では不適とし、「打栲」を正訓に扱って、「者」は下の句の頭につけてハヘテオルヌノとする私注に従い、打ちやわらげた栲を布に織り延ばしていくさまを描いたと解釈する。また「霖禁縫為黒沓」の「禁」をサヘと訓み、「己蚊果」の「果」は動詞「ナル」の訓をあてたとする。「五十狭迩迹哉」の「迩」によって問題となるイサニ訓について「迩」は「迹」を「邇」に誤ったものと見て消去しイサ訓に落ちつかせる。"