万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
大宰師大伴卿●従等の羇旅の歌
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
藤原芳男
 ふりがな
ふじはらよしお
 発行年月
1965/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
55
 掲載頁
6467
 巻番号
17
 対象歌番号
3890, 3891, 3892, 3893, 3894, 3895, 3896, 3897
 対象歌句番号
3893-4,3897-5
 歌作者データ

 参考歌番号
3215, 3216, 3217, 3660, 3718, 3720, 4436
 キーワード
題詞,海路入京
 論文要旨
巻17・3890番歌以下十首は題詞により、大伴旅人が大宰師の任を終えて筑紫から海路を旅し、入京する折に●従達の「悲傷羇旅」して詠んだ歌と解される。これに対し、帰京の喜びや解放的抒情が感じられないことや、第五首以下六首は摂津、播磨沖で連作的に詠み継いだものと考えられ、また第二首は筑紫の荒津で往路にたどり着いて来し方を偲んだ作と思われる点などを挙げて、題詞を楯に入京途上の作とすることは認め難いと指摘。題詞は編纂者家持の誤解により後に付されたもので、当該歌群は筑紫下向途上の作との見方から、従来問題とされた3893の「比治奇灘」は兵庫県の海上、3897の「問ひし児ら」は大和の家の妹のことをそれぞれ意味すると述べる。(●は大漢和番号D00962、人偏+「兼」)"