万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
手火の清濁
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
木下正俊
 ふりがな
きのしたまさとし
 発行年月
1965/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
56
 掲載頁
3941
 巻番号
2
 対象歌番号
230
 対象歌句番号
230-27
 歌作者データ

 参考歌番号
203, 233, 465
 キーワード
神代紀,訓注,秉炬,妣,広韻,ビ甲,多妣,多妃,手火,大野透,全国方言辞典,分類祭祀習俗語彙,歳時習俗語彙,葬送習俗語彙,タヒ,柳田国男
 論文要旨
神代紀上の訓注にある「秉炬此云多妣」という一項の「妣」は、広韻にあるように本来清音字である一方、万葉では濁音ビの甲類の代表となっていることを確認した。大野晋氏の指摘のように、佐々木信綱博士旧蔵の室町期の古写本、丹鶴本、神宮文庫の三本にこれが乙類の「妃」となっているのに従って「たひ」と訓むべきであるとし、万葉の230 番歌の手火を「たび」と訓んでいるものもあるが、習俗語彙の検索からも「たひ」であり送火の意であったと推察した。"