万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「曽陀多岐 多多岐」をめぐって
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
本田義寿
 ふりがな
ほんだよしなが
 発行年月
1969/1
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
70
 掲載頁
3340
 巻番号

 対象歌番号
記3, 記5
 対象歌句番号
記3-28,記3-29,記5-28,記5-29
 歌作者データ
沼河日売,須勢理毘売
 参考歌番号
126, 1629, 3404, 紀96, 94
 キーワード
曽陀多岐,多多岐,西宮一民,タク,手ク,タタク,福田良輔,春日政治,阪倉篤義,小島憲之,大坪併治,土橋寛
 論文要旨
記3・記5の歌謡に見える「曽陀多岐 多多岐」の語義・訓には諸説ある。訓は『古事記伝』のソダタキ・タタキに従うのが適当で、語義は西宮一民氏の「叩く意から、握り・抓り・擦る意をも含めた広い意味」の説でよいが、「広い意味」の中に「抱く」も例示した方がより適当である。タタクは手をいろいろに働かせる意の動詞「手ク」から「手・手ク」となったものであり、それがタタクと固定しても、その用いられる場面によって、最も適当な意味に解されていたと考える。当該歌の場合、「曽陀多岐 多多岐」に関係する前後の語句との統一的な解釈を行うと、具体的な動作としては「抱く」が最も近いと思われる。"