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論文要旨 |
| 巻十三の三二二七番に見られる「秋徃者」の句は、従来「アキユケバ」と訓まれてきており、『万葉考』のみが「アキクレバ」と訓んでいる。しかし、これらの訓について、集中例の検討やその表現内容の考察からどちらの訓も採用しがたいとする。当該歌句の「秋徃者」はその二句前の「ハルサレバ」と対句になっており、同様の対句を検討した結果、「サル」の語に対応する語は「サル」であることが多いと述べる。さらに『名義抄』において「徃」に「サル」の訓があることからも、当該歌句は従来訓を改め、「アキサレバ」と訓むべきであるとする。"
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