万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
赤人の春雑歌四首について
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
清水克彦
 ふりがな
しみずかつひこ
 発行年月
1977/4
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
94
 掲載頁
4447
 巻番号
8
 対象歌番号
1424, 1425, 1426, 1427
 対象歌句番号

 歌作者データ
山部赤人
 参考歌番号
20, 812, 1421, 1424, 1425, 1426, 1427, 1442, 1919, 3444, 4455, 4456, 3969
 キーワード
山部赤人,構造,歌群,配列,西本願寺本,紀州本,額田王,渡瀬昌忠
 論文要旨
巻八の山部赤人の四首の歌(1424〜1427)について論じる。四首の構造については『私注』に「関連はない」とあり、余り論じられることがなかったが、1424には「春の野」「すみれ摘み」が詠まれ、1427には「野」での「春菜摘み」が詠まれる。また、1425「桜花」、1426「梅の花」とありそれぞれ素材の面での対応が見られ、それは草に対する木の花としての対応もなすと指摘する。これは渡瀬昌忠氏のいう波紋型の対応と考えられるとする。歌の意としては、先二首が春の野や花に対する賞讃の心を述べ、後二首では嘆息の心が述べられているとも指摘する。さらに1424、25が男性の立場での詠、26、27が女性の立場での詠とみることもできると論じる。以上から四首には、整然とした構造が認められるとする。"