万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
美努岡万墓誌の述作
 論文サブタイトル
―『古文考経』と『論語』の利用をめぐって―
 単著/共著
単著
 論者名
東野治之
 ふりがな
とうのはるゆき
 発行年月
1978/12
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
99
 掲載頁
5970
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号

 キーワード
金石文,文章,日本古代の墓誌,墓誌,墓誌銘,美努岡万墓誌,美努岡万連,美努連岡麻呂,岡万,美努連浄麻呂,美努連智麻呂,四六駢儷体,四六文,孔安国注,孔伝,鄭玄注,『古文孝経』,『論語』,古記,『孝経』,『令集解』,『論語義疏』,『大宝令』,儒教,古文系テキスト,古文系注釈,令制,百済,朝鮮,南朝,南学系,南朝系学問,学問,上代
 論文要旨
美努岡万墓誌の文章のうち後半の四六文風文章のうち漢文的な修飾に富む部分は主として孔安国注の『古文孝経』と『論語』を典拠として述作されていて,他にも令文の間接的な影響も推測される。従来は,大宝令の注釈書,古記に引かれたものが最古だったが,美努岡万墓誌における孔子伝『古文孝経』の利用はこれより更に古く,孔安国注本の優位が奈良時代も早くに確立していたことがこの史料により確定される。このように,我国上代では『孝経』に関しては古文系のテキスト・注釈が用いられている(『論語』についても同傾向)ことがわかる。これは令制以前に百済経由で南朝系の百済の学術を基礎として形成されてきたことが原因と考えられる。"