万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
風をだに恋ふるはともし続貂
 論文サブタイトル
準体言の視点
 単著/共著
単著
 論者名
大藤重彦
 ふりがな
おおふじしげひこ
 発行年月
1980/12
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
105
 掲載頁
2147
 巻番号
4
 対象歌番号
488, 489, 1606, 1607
 対象歌句番号
489-1,489-2,1607-1,1607-2
 歌作者データ
額田王,鏡女王
 参考歌番号
533, 689
 キーワード
長谷川信好,「「風をだに恋ふるはともし」私攷」,準体言,ともし,山田孝雄,『日本文法論』,省約準体言,代表準体言,準体句
 論文要旨
489番歌の「風をだに恋ふるはともし」の解釈をめぐって、まず、長谷川信好氏の「「風をだに恋ふるはともし」私攷」(「萬葉」88号所収)を検討し、準体言としての用法から考えて長谷川説は成り立たないとする。そして、「恋ふる」は「ともし」に続くべきだとし、「恋ふ」ということ一般が「ともし」だといわれているのであって、その「恋ふ」の主語は「一般者全体者」であると述べる。さらに、初句「風をだに」は「恋ふるは」に続くのではなく、「風を待つことだけに終わるとしても」と理解すべきであるとし、初句と2句目との間に深い切れ目をみとめる解釈をする。"