万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬葉集ヤ・ワ行の音声
 論文サブタイトル
イ・ウの場合
 単著/共著
単著
 論者名
毛利正守
 ふりがな
もうりまさもり
 発行年月
1981/6
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
107
 掲載頁
4348
 巻番号
3
 対象歌番号
475, 559, 674, 764, 886, 897, 1034, 1349, 2386, 2582, 2689, 2926, 2947, 3043, 3969, 4094, 4111, 4214, 4220, 4057,
 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
43, 101, 210, 285, 384, 437, 480, 563, 711, 1218, 1444, 1835, 2528, 2756, 3365, 3433, 3571, 3658, 3689, 3746, 3761, 3910, 3962, 4026, 4057, 4070, 4094, 4129, 4155, 4305,
 キーワード
字余り,五音節目の第二モーラ,ヤ行,ワ行,上二段動詞,aグループ,bグループ,
 論文要旨
万葉集中の、ヤ行のイとワ行のウとについて、ヤ行・ワ行の上二段活用動詞の連用形では、その活用語尾では字余りを生じないことから、その音価について述べたもの。万葉集において句中に単独母音を含むと殆どが字余りになるaグループ、さらにbグループの5音節目の第二モーラ以下に単独母音を含む場合と、字余りになりにくいbグループとがある。ところが、「悔い」「老い」「臥い」などのヤ行上二段活用の「イ」、また「植う」「飢う」「蹴う」などのワ行上二段活用の「ウ」は、bグループだけでなく、一般には字余りを生じやすいaグループにあっても字余りをきたしていない。従来、これらヤ行のイ、ワ行のウは上代文献に用いられた万葉仮名の状況によって、ヤ行のイ、ワ行のウとア行のイ・ウとは区別がなかったであろうとされているが、以上の事実から推定される音として、ヤ行のイは[ji]、ワ行のウは[wu]であったと考えられるとする。"