万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
風をだに恋ふるはともし
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
藤原芳男
 ふりがな
ふじわらよしお
 発行年月
1981/9
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
108
 掲載頁
2029
 巻番号
4
 対象歌番号
488, 489, 1606, 1607
 対象歌句番号
489-1,489-2,1607-1,1607-2
 歌作者データ
額田王,鏡女王
 参考歌番号
2006, 689
 キーワード
恋ふ,だに,ともし
 論文要旨
「風を恋ふ」、「だに」、「恋ふるはともし」といった個別の表現の検討を通じて、「風をだに恋ふるはともし」全体の解釈をし、鏡女王の歌を理解する。その結果、従来、鏡女王歌中の「風をだに恋ふる」人と「風をだに来むとし待つ」人が、それぞれ額田王と鏡女王のどちらを指すかについて説がわかれていたが、著者はいずれも鏡女王を指すとして、鏡女王の歌は、額田王の歌をうけて、その風だけでも待つことは自分には滅多にないのであって、その風だけでも通ってくると思って待つのなら、なぜ自分が嘆くことがあろうかと解釈すべきものであり、自分にはおよそ「待つ」ということは縁のないことであると歌っているものだという。"