万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
『萬葉代匠記』所引の漢籍をめぐって
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
井野口孝
 ふりがな
いのぐちたかし
 発行年月
1983/3
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
113
 掲載頁
3142
 巻番号

 対象歌番号

 対象歌句番号

 歌作者データ

 参考歌番号
416
 キーワード
萬葉代匠記,契沖,漢籍,契沖の漢学,高野山,孫引き,文選,空海,三教指帰,性霊集,文鏡秘府論
 論文要旨
契沖が真言宗の僧であることに注目して、『代匠記』に孫引きされている漢籍を検討し、高野山の漢学の有様から契沖の漢学について考える。まず、高野山では『文選』が必須の漢籍であったことを述べ、さらに、空海の著作やその注釈書類にも注目すべきであるという。その顕著な例として『文選』の李善注にも見えない漢籍が『三教指帰刪補』に見えることや、『性霊集』の注釈書からの引用が推定される個所を指摘する。加えて、契沖は万葉集の416番歌の解釈で『文鏡秘府論』に基づいた解釈を示すが、このことは契沖が万葉集歌と同じ発想を持つ漢籍の用例を指摘し、文学の普遍性を追及しようとしたことのあらわれであり、以上のようなことの根底には空海の著作があったという。"