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論文要旨 |
『新撰萬葉集』上巻の第一次編集本の姿を、上巻の和歌の配列を中心に検討し、復原する。著者は、現存の上巻の姿は改編を受けているとして、第一次編集本では『寛平御時后宮歌合』(以下歌合)の本文のみに即した連鎖式和歌配列法ともいうべき方法を中心にした統一的な編纂方針がとられていたとし、出典未詳歌の追補には後人がこの連鎖式配列を理解し切れなかったことによる第一次編集との矛盾が見られるという。また、統一的な編纂方針があったことは上巻に採られていない歌合の歌を検討することからもいえると述べる。そして、著者の論にしたがった上巻の原形を復原して示す。"
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