万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬葉集巻第三 四三一番歌の結句について
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
大島信生
 ふりがな
おおしまのぶお
 発行年月
1984/10
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル
単著
 発行所
萬葉学会
 発行番号
119
 掲載頁
3945
 巻番号
3
 対象歌番号
431
 対象歌句番号
431-17
 歌作者データ
山部赤人
 参考歌番号
432, 433, 2412, 2597, 3175, 3362, 3362或本歌, 4482, 紀119
 キーワード
ナクニ,マシジ,読添え,誤写,「所」の文字,「可」の文字,西宮一民
 論文要旨
巻3・431番歌の結句の原文「不所忘」については、本文と訓に諸説がある。特に「不所忘」(ワスラエナクニ)とする説と、「不可忘」(ワスラユマシジ)とする説が代表的な説であった。本稿では、新たに『全注』(西宮一民)によって示された、本文「不所忘」、訓ワスラユマシジとする説を支持した。訓については、長歌の文脈から考えて、ワスラユマシジとあるべきであるとした。その場合、本文については「不所忘」とした。「不」は一字でマシジと訓め、「所忘」でワスラユと訓める。したがって、本文「不所忘」はユを読み添えとしないことになり、ユを読み添える「不可忘」(「不可」でマシジと訓む)より勝っており、それは誤写の面から考えても、元は「不所忘」とある可能性が高いことを述べた。"