万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
“磐姫皇后の歌”の再検討
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
土橋寛
 ふりがな
つちはしゆたか
 発行年月
1985/8
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
122
 掲載頁
117
 巻番号
2
 対象歌番号
86, 87, 88
 対象歌句番号

 歌作者データ
磐姫皇后
 参考歌番号
85, 89, 115, 120, 421, 426, 544, 722, 726, 799, 804, 892, 1009, 1225, 1608, 1800, 2240, 2243, 2254, 2256, 2258, 2417, 2425, 2423, 2636, 2646, 2683, 2688, 2690, 2693, 2733, 2765, 2913, 3044(或本), 3205, 3277, 3280, 3281, 3580, 3615, 4195, 4347, 記4, 記38, 紀104
 キーワード
被虐的心情,〜ずは〜まし,橋本進吉,山中行路死,霜,沢瀉久孝,白髪,待恋,何時辺乃方,野中春水,朝霧,序詞
 論文要旨
磐姫皇后歌の四首のうち、二首目以下の三首を取り上げ、各首の注釈と解釈を施す。「〜ずは〜まし」を「んよりは」という比較選択の意に解する場合もあるが、86番歌の場合は「ずして」という願望の意に解すべきであり、この山中行路死への願望は85番歌の「山尋ね」と同じ被虐的心情からくる。同様に87番歌の「黒髪に霜が置く」という表現は、万葉集において生命を枯らすものという観念があり、待つ苦しみの極限状態を表している。88番歌では他に用例のない「何時辺乃方」という表現が問題となるが、野中春水氏の説をふまえて「何時辺」とさえも限定できない嘆きの表現であるとする。"