万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
萬葉集「与」の表記について
 論文サブタイトル
助詞トの場合
 単著/共著
単著
 論者名
大島信生
 ふりがな
おおしまのぶお
 発行年月
1986/2
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
123
 掲載頁
1222
 巻番号
11
 対象歌番号
2615
 対象歌句番号
2615-3
 歌作者データ

 参考歌番号
652, 660, 1007, 1290, 1629, 1983, 2029, 2036, 2040, 2171, 2264, 3234, 3332, 3830, 3885, 4177
 キーワード
助詞ト,「与」の文字,返読,表記,文字の倒置,読添え
 論文要旨
2615番の「妹与吾」の訓みを端緒として、助詞トと訓む場合の「与」の文字が、返読となるか、国語の語順通りとなるかを考察したもの。2615番は、Aイモトワレ、Bイモトワレト、Cイモトアト、Dイモトアレト、Eイモトアレなどの訓がある。このうち、BCDにおいて「与」の文字は、妹ト吾トの前(妹ト)のトが訓まれたものなのか、後(吾ト)のトが訓まれたものなのかが問題になる。言い換えれば「与」は返読か否かということである。同様の問題を抱えるもの16例。一方確実に返読のもの4例なのに対し、国語の語順通りは30例余り。2615番は、国語の語順通りに、イモトアレトと訓み、問題の16例も、返読ではなく国語の語順通りに訓み得ることを述べた。 "