万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
桜「落チル」と桜「散チル」をめぐって
 論文サブタイトル
花『チル』の訓字の一断面
 単著/共著
単著
 論者名
板垣徹
 ふりがな
いたがきとおる
 発行年月
1986/7
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
124
 掲載頁
3337
 巻番号
9
 対象歌番号
1751, 1749
 対象歌句番号
1751-12,1749-7,1749-8,1749-10
 歌作者データ
高橋虫麻呂,厚見王,柿本人麻呂歌集略体歌,山部赤人,播磨娘子,大伴家持,作者未詳,弓削皇子
 参考歌番号
2289, 2252, 1834, 1900, 1747, 1748, 1757, 1755, 971, 1752, 1458, 1855, 1212, 1864, 1866, 1867, 1870, 3129, 3786, 1425, 1429, 1776, 1869, 1872, 1887, 3787, 4151, 120
 キーワード
「落ちる」と「散ちる」,花『ちる』の訓字,沢瀉久孝,小島憲之,高橋虫麻呂歌集,渡部和雄,山崎馨,「開さく」と「咲さく」,表記・用字意識,虫麻呂歌集の用字,別人の筆録
 論文要旨
万葉集和歌表記中の訓字「開・咲サク」・「落・散チル」の4字について、巻別・作者別・私歌集別の整理を試みると、以下の様な特徴が指摘できる。即ち、理論上『サク・チル』字の組合せは、「開-落」「開-散」型と「咲-落」「咲-散」型の4通りである。対して主体が桜に限定される時は、「開-落」型と「開-散」型の2通りしか現われない。しかも、高橋虫麻呂歌集では「開-落」型で統一された用字で有意と判断できる。但し、微視的になるが、虫麻呂集での用字の特色は、桜サクに有るのではなくて、“桜チルに「落チル」字が現われている事に有意性がある”と主張する。"