万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
「空蝉与人」の訓釈をめぐって
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
大島信生
 ふりがな
おおしまのぶお
 発行年月
1987/2
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
125
 掲載頁
5565
 巻番号
13
 対象歌番号
3332
 対象歌句番号
3332-8
 歌作者データ

 参考歌番号
1, 14, 79, 210, 443, 1714, 3239
 キーワード
うつせみ,「与」の文字,「世人」,助詞ト,助詞ヨ,助詞ハ,訓字主体表記の巻,読添え,正訓字,音仮名,表意兼帯表音性表記,字余り,毛利正守,井手至,橋本四郎,稲岡耕二
 論文要旨
3332番の結句「空蝉与人」については、「与」の文字を「世」の意と解し、ウツセモノヨヒトとする説や、「与」の文字を助詞のヨと解し、ウツセミヨヒトハとする説など、「与」の文字の解釈が揺れていた。訓字主体表記の巻における「与」の用例、また「世」にあてられた文字を調査していくと、「与」を「世」の意味で解釈することが困難であることがわかる。また、助詞のヨと解釈する説も、ウツセミの解釈に疑問を残す。そこで、「与」を助詞トと訓み、ウツセミトヒトトと訓む説を新たに提示した。「与」を助詞トと訓むことは、訓字主体表記の巻では、問題はなく、一首の理解にも支障をきたさない旨を述べた。"