万葉集主要論文所収歌句データベース(試作)


 論文タイトル
東歌「可保夜我奴麻」考
 論文サブタイトル

 単著/共著
単著
 論者名
椎名嘉郎
 ふりがな
しいなよしろう
 発行年月
1987/9
 発表雑誌名
萬葉
 特集タイトル

 発行所
萬葉学会
 発行番号
127
 掲載頁
4354
 巻番号
14
 対象歌番号
3416
 対象歌句番号
3416-2
 歌作者データ

 参考歌番号
3417, 3378, 3424, 3425, 3479, 3404, 3434, 3417
 キーワード
可保夜が沼,上毛野,三鴨誌,下都賀郡小志,栃木県史,三D016872山,安蘇,いはゐ蔓
 論文要旨
3416番歌「可保夜が沼」についての考察。従来の諸説に対する批判をし、そこから自説を述べる。まず、江戸期の郷土誌に「可保夜」と呼ばれる地名があったことを示し、そこが当該歌の「可保夜が沼」と関係があるとの見解を示す。そして、一句目の「上毛野」との整合性や、官道も通り、当該地近辺が早くから開けた地であったこと、おなじく、当該沼近くで詠まれた東歌が7首見られ、その辺りで歌謡文化圏を形成していたと見られることなど、諸々の論拠を挙げ、当該歌の「可保夜が沼」が栃木県藤岡町都賀にあった沼であると結論づける。また、「上毛野」とされていることから、当該歌が遅くとも天武朝までには発生していたものであるとする。"